特許

特許法・発明とは?

特許法は、
「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与すること」を
目的として定められた法律です(特許法第1条)。

特許法第2条によると、
「この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう」とあります。
具体的には以下の4項目になります。

自然法則を利用

自然界から経験的に導き出された法則をいいます。
一部に自然法則を利用していない部分であっても、全体として利用していると判断されるときは、
「自然法則を利用」したものとなります。

技術的思想

一定の目的を達成するための具体的手段であって、客観的に伝達できるものをいいます。
発明は、その内容を知った当業者が反復実施した際に、目的とする効果を得られる程度に具体化されたものである必要があります。

創作

新しく作り出すことをいいます。
この作り出すという意味において、単に自然界の事象を見出だす「発見」とは区別されます。

高度

比較的低いレベルの技術を包含しないための概念であり、主として、実用新案法における考案と区別するための要件であります。

特許を受けられる発明とは

特許を受けるためには、上記に記載している特許法上の「発明」に該当するものであっても、以下の
6つの要件を満たしていなければなりません。

産業上利用することができるか(特許法第29条第1項柱書)

新しいかどうか(新規性;特許法第29条1項各号)

容易に発明に想到できるかどうか(進歩性)

先に出願されていないかどうか(先後願)

公序良俗に反しないか

明細書等の記載が規定どおりか

特許出願の流れ

出願は下記の流れに沿って行われます。
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ミーティング

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書類作成・出願

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審査

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特許登録

(1)出願

 特許を受けるためには、まず、特許を受けたい旨の書面(願書)や、特許を受けたい発明の内容を記載した所定の書類(特許請求の範囲、明細書、(図面)、要約書)を特許庁に提出します。このことを特許出願といいます。
 我が国では、同じ発明であっても先に出願された発明のみが特許受けることができるという先願主義を採用していますので、発明をしたら早急に出願すべきでしょう。
 また、出願時前に、既に知られた発明は特許を受けることができませんので、特許出願前に発明を公表することはできるだけ避けることが賢明です。

(2)方式審査

 特許出願されたものは、全てが審査されるわけではなく、出願人または第三者が審査請求料を払って出願審査の請求がされたものだけが審査されます。
 審査請求は、出願から3年以内であれば、いつでも誰でもすることができます。

(3)出願公開

 出願された日から1年6ヶ月を経過すると、発明の内容が公開公報によって公開されます。

(4)審査請求

 特許出願されたものは、全てが審査されるわけではなく、出願人または第三者が審査請求料を払って出願審査の請求がされたものだけが審査されます。
 審査請求は、出願から3年以内であれば、いつでも誰でもすることができます。

(5)みなし取り下げ(審査請求期間内に審査請求なし)

 出願から3年以内に審査請求のない出願は、取り下げられたものとみなされます。以後権利化することはできませんのでご注意下さい。

(6)実体審査

 審査は、特許庁の審査官によって行われます。
審査官は、出願された発明が特許されるべきものか否かを判断します。
審査においては、まず、法律で規定された要件を満たしているか否か、すなわち、拒絶理由がないかどうかを調べます。
 主な要件としては以下のものがあります。

① 自然法則を利用した技術思想か
② 産業上利用できるか
③ 出願前にその技術思想はなかったか
④ いわゆる当業者(その技術分野のことを理解している人)が容易に発明をすることができたものでないか
⑤ 他人よりも早く出願したか
⑥ 公序良俗に違反していないか
⑦ 明細書の記載は規定どおりか

(7)拒絶理由通知

 審査官が拒絶の理由を発見した場合は、それを出願人に知らせるために拒絶理由通知書を送付します。

(8)意見書・補正書

 出願人は、拒絶理由通知書により示された内容に対して、意見書を提出することによって審査官に意見を述べたり、補正書を提出することによって、発明の内容を記載した明細書等の書類を補正することができます。
 このように意見書や補正書を提出することによって、拒絶理由を解消することができる場合が多々あります。

(9)特許査定

 審査の結果、審査官が拒絶理由を発見しなかった場合または拒絶理由が意見書・補正書により解消された場合は、特許すべき旨の査定を行います。

(10)拒絶査定

 意見書や補正書によっても拒絶理由が解消されておらず、やはり特許できないと審査官が判断したときは、拒絶をすべき旨の査定を行います。

(11)拒絶査定不服審判請求

 審査官が下した拒絶査定に不服があるときは、拒絶査定不服審判を請求することができます。

(12)設定登録(特許料納付)

 特許査定がされた出願については、出願人が1~3年分の特許料を納めた後、特許登録原簿に登録されることによって、特許権が発生します。
 特許権の設定登録後、特許証書が出願人に送られます。

(13)特許公報発行

 設定登録され発生した特許権は、その内容が特許公報に掲載されます。すなわち、特許公報に記載された発明の内容を、第三者が実施した場合、特許権侵害となります。

(14)特許権消滅

 出願から20年経過後、もしくは、設定登録から4年目以降の特許料の納付を行わないことにより、特許権は消滅します。特許権の消滅後は、誰でもその発明を実施することが可能となります。

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